江戸時代以後

日本が開国すると江戸時代も終わりを告げます。
開国して海外との貿易が始めると、鍵も性能のいいものがたくさん日本に入ってくることになります。この海外の鍵を真似して日本のメーカーも国産で鍵を生産していくことになります。しかし、まだまだ国産の鍵は海外製品の模造品でしかなく、技術も性能も低いものでした。
現在使われているシリンダー錠を国内で一番最初に国産化したのがGOALというメーカーです。現在でもこのメーカーは第一線で鍵を製造しています。自分の使っている鍵がGOALのものだという人も多いのではないでしょうか。その他、GOALは日本で最初の円筒錠の開発に成功したり、電子錠のシステムもいち早く取り入れたりしています。いろいろな「日本で最初の」鍵を生み出しているメーカーなのです。

こうして高性能のカギが国内でたくさん製造されるようになり、一般住宅にもカギが浸透していきます。
カギが玄関についているのが当たり前になってくるのです。
高度経済成長期はこうした日本の一般家庭の水準が高くなった時代です。これまで庶民はカギを必要としない生活を送っていたのですが都市部の家にはカギはなくてはならないものになっていくのです。
また、この時代「鍵っ子」という言葉も生まれました。
女性の社会進出が進んだために、専業主婦が少なくなり、子供が昼間一人で留守番をすることが増えたのです。核家族化が進んだことも背景にあります。